2003年「世界禁煙デー記念シンポジウム」アピール

1978年に誕生した「嫌煙権運動」が、今年2月に25周年を迎えました。また今月は、世界保健機関(WHO)が進めていた「たばこ規制枠組み条約」の草案がWHO総会において採択され、その批准が注目されています。国内においては、受動喫煙の被害を防止するための「健康増進法」が施行されたこと、さらに、5年前に提訴された「たばこ病訴訟」がこの27日に結審、10月に判決が下されることも決まり、わが国の喫煙規制対策は大きな転換期を迎えています。

「世界禁煙デー」の本日、私たちはこうした状況を視野に入れながら、わが国のタパコ問題の抜本的解決を図るため、以下のことを提案いたします。



・病院、保健所など、住民の健康を守る全ての施設を禁煙にすること。

・全ての学校、教育・文化施設の敷地内および学校行事を禁煙にすること。

・JRおよび私鉄各駅の構内と全ての車両を禁煙とすること。

・小・中・高校の教育プログラムに、充分な禁煙教育を盛り込むこと。

・タバコの自動販売機を禁止すること。

・職場、公共施設、空港は、禁煙にするか完全分煙とすること。

・歩行喫煙・路上喫煙を全面的に禁止すること。

・パス(長距離・観光パス)、フェリー、タクシーも全て禁煙とすること。

・タパコ会社のテレビCM(マナー広告等)、スポンサー、交通機関の広告、ビル・街頭の看板、印刷媒体の広告・宣伝、見本配布を全て禁止すること。

・テレビと映画から、人気俳優・タレントの喫煙シーンをなくすこと。

・警告表示は、少なくとも4種類以上の具体的な厳しい内容とすること。

・タバコの監督官庁を財務省から厚生労働省に早急に移管すること。

・政府は、その約7割を保有している日本たばこ産業鰍フ株式を手放すこと。

・未成年者が買いにくいよう、タパコの価格を最低500円とすること。

・「たばこ事業法」を一刻も早く廃止し、「たばこ規制法」を制定すること。

・「愛煙家」という言葉と、「個人の趣味・嗜好」という考えをなくすこと。

 

 以上、「転換期を迎えたタパコ対策」のシンポジウム開催にあたり、私たちは決意を新たにして、全国の禁煙推進団体をはじめ、目的を同じくする多くの団体・個人と固く手を結び、この運動の前進を図って参ります。

 

2003年5月31日

              「世界禁煙デー記念シンポジウム」参加者一同