【年 頭 の ご 挨 拶


 新年おめでとうございます。昨年は、大相撲初場所の「升席禁煙」から始まって、「WHOタバコ規制枠組条約」の発効、厚生労働省の「法に合った分煙が不可なら、完全禁煙を求めた職場禁煙」の通知、同じく「禁煙治療に医療保険適用」の報道、そして、東京地裁の「禁煙タクシー訴訟実質勝訴」判決など、嬉しい出来事が沢山ありました。今年は、もっと多くの嬉しいニュースで溢れることを期待しています。
 2005年は多くの嬉しい出来事の反面、JTによるテレビ広告やイベントのスポンサーなどが巧妙な手口で展開され、また、年末のたばこ増税の議論の中で、わずか1本1円というあまり「禁煙」の意欲をかき立てない小幅の増税が決まり、タバコ推進派即ち”抵抗勢力”の力が政府・自民党に幅広く存在することも明らかとなっています。
 2月で、「FCTC」発効から1年が経過しますが、私たちは、今年も、全てのタバコ広告・宣伝の禁止、スポンサーシップの規制、自動販売機の撤廃などを求めて、運動を進めたいと考えております。
 また、全国でたった2%という「禁煙タクシー」の惨状を改善すべく、東京地裁判決を梃子に、国と事業者に対し、「タクシー全面禁煙」を強く迫って参りたいと思います。
 職場、交通機関、飲食店、銭湯などにおける受動喫煙被害も、まだまだ未解決であり、「健康増進法」の遵守を働きかけていく決意です。
 タバコ問題首都圏協議会恒例の「世界禁煙デー記念シンポジウム」は、今年初めて千代田保健所や教育委員会などと連携して『子どもたちをタバコから守ろう(仮称)』をテーマに、5月27日(土)に、開催されます。加盟団体と関係者はもとより、タバコ問題の解決をめざす多くの市民の方々のご参加を心から期待しております。
         
2006年1月        タバコ問題首都圏協議会代表 渡辺 文学